2018年6月20日水曜日

現状報告




2015年11月15日日曜日、
新屋での最初の活動として開催した
ブルーノタウト来週80周年イベントから3年目になりますが、
これまで様々な取り組みをしてまいりました。
イベント後、NPO法人新屋参画屋による「渡邊幸四郎邸改修事業」として
まずは座敷の床を改修し、現在のところ
残り3部屋を改修するのみとなりました。

2017年7月からは「新屋レコーズプロジェクト」をスタートし
レコードを販売してその収益の一部を渡邊幸四郎邸の回収プロジェクトに寄付する
取り組みも2017年7月~2018年4月の10ヵ月で¥156,768になりました。
 
また、にかほ市の高橋様からアップライトのピアノも寄贈していただき、
2017年9月23日にKirisoulのコンサート、
12月24日にはclamisクリスマススペシャルライブも主催開催をしました。

2018年は4月21日、22日に開催された「もの×まちさんぽ~」にも参加し
「ちゃわわ(美大生サークルあらやちゃぷちゃぷ大学と喫茶わわわのコラボ)」による
渡邊幸四郎邸の厨房を使った本格的な飲食の販売もしました。
5月25日、26日に開催の「山王祭」にも飲食販売を行い、
二日間多くの来場者に見舞われました。

以上の取り組みを通して、我々の活動の原点である、
「自ら活動し、収益を上げながら町家を改修する」という目的のベースとして
レコード販売、イベント開催、飲食販売から作り上げることが出来ました。
今後はまずは毎週末レコード販売、飲食販売等を常時開催し、
渡邊幸四郎邸だけでなくガラス工房の広場を活用しながら音楽イベントや
フリーマーケットなども開始し、
この取り組みの中から周辺の空き店舗へ出店者を募り開業支援を行ったり、
NPO等と連携して移住希望者へ空家を提供して増やしていくような取り組にも
繋げていきたいと考えています。

それと同時に、少子化や高齢化という地域課題解決や、
美大生が新屋で快適に楽しく学生生活を送ることが出来、
卒業後に秋田に留まり活躍することの出来る場づくりにも寄与してまいりたいと
考えております。



2016年1月12日火曜日

木羽葺き















昨年新屋の渡邊幸四郎邸の屋根裏で発見した木羽(こば)葺きの屋根。
現在の一階部分の天井と屋根の間に残されていました。
恐らく大正期か昭和期に建物を改修する際に
当時の大工が貴重な文化財と考え、
意図的に残したのものではないかと思われます。

木羽葺きというのは屋根材に木製の薄い板材を使用したもので
現在でも神社仏閣でたまに見かけます。
秋田市でも江戸時代には多くの町家が採用していた工法でしたが
相次ぐ大火で木材が不足し、藩令により禁止されました。

2015年12月1日火曜日

イベントを終え



限られたタイムテーブルのイベントを
限られたスケジュールで準備をして開催した訳ですが
ブルーノ・タウト来秋80周年記念イベント
「古い町家で新しいまちづくり」は何とか終えることができました。

秋田の町家には
他の地域には無い独特の美しさがあり
それは独自に進化し成熟した建築であるのだという事を
改めて知ることができました。

京都や金沢の町屋やその町並みはお手本だと考えていましたが
お手本どころか、今後秋田に現存する町屋を整備し
かつての街並みを復元するところまで出来れば
それらを超える事さえ出来るのではないかとまで思えました。
それほど秋田型町家には魅力があるという事です。

そして、ブルーノ・タウトやイザベラ・バードが残した言葉を借りて
その魅力を世界に向けて発信していければと思います。

ブルーノ・タウトが日本を去る時に
日本人に向け残したメッセージ、
「世界に誇る文化を磨き上げ、次期オリンピックまでに
 新しい大きな文化を打ち立てて欲しい」とあるように、
2020年の東京オリンピックまでにある程度の成果を残せるように
取り組んでいければと思います。

ご協力いただいた関係者の皆さんに感謝申し上げます。

2015年11月12日木曜日

ぐるっと文化財マップ 見て楽しい、歩いて楽しい 新屋地区編

新屋地区の「ぐるっと文化財マップ」はこちらからダウンロードすることができます。

ぜひご利用ください。

http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/cl/illust-map/H22/default.htm

駐車場のご案内

11月15日(日)開催の
ブルーノ・タウト来秋80周年記念イベント
古い町家で新しいまちづくりへお越しの際は
下記の渡邉幸四郎邸の裏手にある
旧新政跡地無料駐車場をご利用下さい。
出入り口は新屋表町県道65号線からになっております。

利用時間13:00〜18:00

ブルーノ・タウト来秋80周年記念イベント 渡辺敏男

本ブログでもご紹介した
盛岡市鉈屋町の一連の活動の中心的存在である
渡辺敏男さんを講師に迎え
「暮らしの息づく歴史まちづくり」をテーマにご講演いただきます。

渡辺敏男
 1951年東京都出身。
 1973年武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。
 1980年盛岡に設計同人設立、現在代表取締役。
 盛岡市の城下町で町家や伝統建築が数多く残る鉈屋町地区に
 都市計画道路が計画された事を契機に、
 地元住民と専門家を中心に2003年「盛岡まち並塾」を設立し
 道路問題に対して町家とそのまち並み、
 寺社及び歴的建造物群の重要さを理解してもらう取り組みを開始。
 以後独自に町家を修理し3件保存活用を実施した他、
 同時に市内の歴史的資源の保存活用も進め 
 2008年についに道路計画は廃止見直しとなる。
 原則的に行政に頼らない住民主体の活動で
 専門家、行政、支援団体、マスコミが側面から
 下支える構造が短期間に成果を生み出し、
 きちんとした歴史的な資源調査をもとに、
 地域の確かな歴史文化をあぶりだして
 まちづくりに繋げることが重要としている。


ブルーノ・タウト来秋80周年記念イベント 秋田中央建築士会青年部

2、渡邉幸四郎邸の過去、現在、未来 
その3 家屋調査報告

新素材を使用し最新式の耐震工法が施された現代の建築とは異なり
金物や釘を一切使用せずに、木材と土と石だけで建てられた伝統建築は
定期的に補修していかなければ、時とともに朽ちて、どんどん傷んでしまい、
最終的には莫大な費用がかかり、最悪の場合修繕不能となってしまいます。
その代わり、こまめに手を加えたならば、100年以上使い続けることもできる
先人の知恵と技術が結集された建築であるとも言えます。

今回は秋田中央建築士会青年部の皆さんにご協力いただき、
渡邉幸四郎邸の現状、損傷の進具合などを
先日実施した家屋調査を元に報告していただき、
実際に必要な工事やその費用に及びところまで
お話ししていただきます。

渡邉幸四郎邸は明治23年の建築と推定されておりますが
屋根裏に入ってみると、とんでもないものが発見されました。

寺院仏閣以外で、これが残っているところがあるのでしょうか?

詳細は当日発表されるはずです。